第十一登 「三ノ塔」2012年2月26日


雲合霧集の山道は冬の醍醐味を教えてくれる。

一ヶ月ぶりの登山。
仕事の山場を越えてやっと訪れた休日は、
「晴れ後曇り」のはずだった。

行き先は、二回目となるヤビツ峠〜塔ノ岳ルート。
今回は軽登山ということで三ノ塔を折り返し地点にした。

目的地に近づいたところで見えた深い霧。
その霧中へ侵入し、冬の三ノ塔を目指した。

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 メンバー:R16、チャッチーさん、Uさん
 天候:曇り時々小雪
 気温:−6度〜2度
 登山ルート:二ノ塔〜三ノ塔
 所用時間:登り1時間35分 下り1時間15分
 歩数:10,196歩
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AM 7:30

 前回この縦走ルートを塔ノ岳まで往復し、
地獄を味わったUさん。
その反省を活かして短距離ルートを選んだ。

山には深い霧が立ちこめ、雪もだいぶ積もっている。
ちょっとした雪山を経験したい僕には丁度いい案配だ。




AM 7:45

うっすらと雪をまとった山道は、
土煙をまったく立てない気持いい歩き心地。
杉林もほのかに白く染まる上品な佇まいが
疲れた心をクールダウンしてくれる。




 登山道入口。
三ノ塔まではわずか1.8km。
塔ノ岳の三分の一しかない。

 



砂糖のような雪が薄く積もる山道。
自分たちの足音と呼吸音しかしない。
寒さが山の音までも凍り付かせてしまっていた。 




20分ほど歩くと汗をかくほど暑くなる。
出発時、6枚くらい重ね着をしていたチャッチーさん、
あっという間に3枚を脱ぎ捨て、
見ている方が寒くなるくらい薄着になった。




「腹が痛い」
立ち止まったチャッチーさん。
服を脱ぎすぎたせいでは?
 


二ノ塔へ登る難所。
キツイ坂道が目の前に広がる。

一ヶ月ぶりの登山だったが、
思ったより体力は衰えていない。

左後方には僕の好きな大山も見えている。








AM 8:55
 二ノ塔に到着。
みんなまだまだ元気。


 Uさん作「太陽」
雪があると色々描きたくなる。

二ノ塔から臨む三ノ塔。
今日のゴールは目の前だ。





 二ノ塔からいったん下る。
その途中、霜柱がはって凍り付いた木のトンネルがあった。
なぜか一方に伸びた霜柱。
人知を越えた自然の芸術である。



二ノ塔と三ノ塔の狭間。
晴れていれば絶景が広がるスポットだが
濃霧にすっぽりと隠されている。
 

 











AM 9:20

 三ノ塔到着!
辺り一面真っ白だ。




登山道で目にした氷の芸術は
「冬のアート」として掲載されていた。
やはり写真で見るより実物の方がよりアートだ。
 






 写真を撮るのに夢中になって
なかなかチャッチーさんが上がってこない。

寒いので山頂の避難小屋で湯を沸かしコーヒーを作る。
いつにも増して、格別だ。



 
 遅れること30分、
やっと三人そろって山小屋で早めのランチタイム。

小屋の気温はマイナス6℃と極寒ながら
美味しいランチを堪能できた。




 





 前回の筑波山で大活躍した軽アイゼン。
今回は全員同じものを購入し、
下山に備えて装着する。

山グッズがまた増えた。







AM 10:45

下山開始。
 下山をしているといつも思う。
 
「こんな急な道を登ってきたんだなぁ」
 
必死に登っている時は気づかないが
下ってはじめて気づくこともある。









PM 12:00


 下山完了。
あっという間にこの日の登山が終わった。
さすがにみんな余力をかなり残している。
 
カメラのタイマーを使って撮ったのだが
見事にタイミングを合わせてジャンプしたチャッチーさん。
46歳、あきれるほど元気で無邪気な人なのです。
 



〈まとめ〉
・積雪はそれほどないが、地盤がゆるくヌカルんでいるところがあるので転倒注意!
・濃霧の時は無理せず引き返すのも忘れずに。
・三ノ塔までなら初心者でも楽に登ることができるのでお勧めのコース。